6. 経営層向け

採用した営業マンが辞めてしまう時の対処法

実は、人が辞めていくこと自体は問題ではない

実は、人が辞めていくこと自体は問題ではない

せっかく、お金と労力をかけて営業マンを採用し、入社後も時間をかけて教育したのに、たった3カ月や1年で辞めてしまう・・・。

そういう事、ないでしょうか?

本質的には、人が辞めてしまうということ自体は問題ではありません。

しかし、もし「有能な人」がどんどん辞めてしまう・・・、という事であれば、それは問題です。

大事なのは、なぜ、有能な人が辞めてしまうのか?を考えることです。

有能な人が辞める2つのパターン

有能な人が辞める2つのパターン

有能な人が辞めるのは大きくわけて、2パターンがあります。

ひとつは、

自分の未来を見据えて、さらに上を目指す人が辞めるケース

例えば、独立して起業するとか、キャリアアップでより高いレベルを目指し転職するケースです。

そして、もう一つは、

自分が今いる会社に疑問を感じて、ここから出たい!と辞めてしまうケース

言わば、自分の将来を見て辞める人と、自分の環境を見て辞める人です。

自分の未来を見据えて辞める人への対処法

自分の未来を見据えて辞める人への対処法

まず、自分の未来を見据えて辞める有能な人に対してですが、これはもう、思い切って応援しちゃいましょう。逆手にとって、「よし分かった、それでいいじゃないか、応援するよ!」って逆に応援しましょう。

もちろん、内心は複雑な心境ですし、引き止めたい気持ちは山々ですが、前向きに辞める人というのは、自社がどう変わろうが辞めるのです。現状の職場や待遇に満足していても、次のステップに進むのです。だったら、逆に応援しちゃいましょう、という事です。

で、なぜ応援するかと言うと、例えば独立して起業するなら、それなりに力量が必要ですよね。ですから、半年でも1年先にでも、日付を決めて、「それまでに必要な力量をここで身に着けてから進め」としてあげれば良いのです。

独立するにしても、キャリアップするにしても、営業力だけでなく、マネジメント力も、マーケティング力も、身に着けなければならない。

人を育て、案件を集め、受注をする。

半年先の退職予定日までに、それらの力量を上げてもらえば良いのではないでしょうか。

その人にとって必要なことだし、会社にとっても、育った人材や作った顧客が資産として残ります。

作ったお客さんなのか、育った部下なのか、学んだ営業ノウハウなのか、何かが残り、退職したあとも価値を生み続けることになると思いますよね。

だから、逆に応援しちゃいましょう!という事です。

一番ダメなのが、慌てて給与を上げたり、こびを売って何とか引き止めようとしたりする行為ではないでしょうか。

会社に疑問を感じて辞める人は、身を切って警告を与えてくれる、ありがたい人

会社に疑問を感じて辞める人は、身を切って警告を与えてくれる、ありがたい人

自分が今いる会社に疑問を感じて逃げるように辞める人は、自社に対して警告を与えてくれる、ありがたい人です。

その人が辞めることはあきらめる。

もっとも大事なのは、それに続く、他の人たちも同じことを考えている、と知らなければならない。

今後、どれだけ一生懸命に人を育てても、今回と同じように、一人前になった2年目、3年目に辞めてしまうのですから、それを機に、自社の何が問題なのかを探り、改善していくことに注力すべきです。

社長を含めた上司の人間性が問題の場合もあるし、会社のビジョンに問題があるのかも、労働時間や働く環境に問題があるかもしれない。

抱える問題は企業によって違うけど、とにかく、その人が警告を与えてくれているという事です。

辞めさせない、とは、引き止めることではない

辞めさせない、とは、引き止めることではない

結局のところ「営業を辞めさせない」ということは、今、辞めようとしている人を引き止める事ではありません。

自分のために辞める人には、資産を残してもらう。
会社のせいで辞める人には、警告を残してもらう。

これが、高い質の「量」を減らさない考え方ではないでしょうか。

 

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