7. 業界知識

【 クラウド × 営業 】具体的な仕事って何?

「クラウドの営業って何してるのか知ってる?」

と聞かれて、即回答できる方は少ないと思います。

現在就活中の方、保険業界へ就職が決まっていて勉強したい方等に向け、本記事ではクラウドの営業についてを解説します。

クラウドの営業って何するの?

クラウドの営業は一言で言うと、「クラウドコンピューティングサービスの販売」となります。具体例としては、Amazon Web Services (AWS)やMicrosoft Azureのようなクラウドプラットフォームを企業に提案し、その利用を促進することです。これには、顧客のビジネスニーズに合わせたクラウドベースのストレージ、サーバー、データベース管理サービスの販売が含まれます。

具体的な営業内容について、解説していきます。

インフラストラクチャーとしてのサービス (IaaS) の営業

Iaasの営業は、インターネット経由で提供される仮想的なコンピューターのリソースやサービスを売る仕事です。例えば、Amazon Web Services (AWS)の営業担当者は、企業にAWSのクラウドサーバーやストレージスペースを提案します。これにより、企業は物理的なサーバーやデータセンターを自社で持つ必要がなくなり、コスト削減や効率化が図れます。営業担当者は、クラウドの利点や、それによるビジネスの柔軟性の向上、スケーラビリティ(必要に応じてリソースを増減できる能力)などを説明し、企業がデジタル化を進めるための支援をします。IaaSの営業は、企業のITインフラをクラウドへ移行することで、より効果的なビジネス運営を促進する重要な役割を担っています。

例: Amazon Web Services (AWS), Microsoft Azure, Google Cloud Platform。

プラットフォームとしてのサービス (PaaS) の営業

PaaSの営業は、アプリケーション開発に必要なプラットフォームやツールをインターネット経由で提供する仕事です。例えば、Herokuの営業担当者は、開発者が簡単にウェブアプリケーションを構築、デプロイ(公開)、管理できるプラットフォームを企業に提案します。PaaSを利用することで、企業は自社で開発環境を整備する手間やコストを省き、より迅速にアプリケーションの開発に集中できます。営業担当者は、PaaSの使いやすさや柔軟性、スケーラビリティなどのメリットを説明し、企業のデジタル化推進やイノベーションをサポートします。PaaSの営業は、開発プロジェクトの効率化や新しい技術の導入を通じて、企業のビジネス成長を促進する重要な役割を果たしています。

例: Heroku, Google App Engine。

ソフトウェアとしてのサービス (SaaS) の営業

SaaSの営業は、インターネットを通じてアクセスできるアプリケーションやソフトウェアの販売を行います。具体的な例として、Salesforceの営業担当者がCRM(顧客関係管理)ソフトウェアを企業に提案する場合があります。このCRMソフトウェアを使えば、企業は顧客情報を効率的に管理し、営業活動を最適化できます。SaaS製品はインターネット経由で利用されるため、企業は高価なソフトウェアを購入してインストールする必要がなく、メンテナンスやアップデートの手間も省けます。営業担当者は、SaaSの利便性、コスト効率、柔軟性などのメリットを強調し、企業のビジネスプロセスや生産性向上に貢献する方法を提案します。SaaSの営業は、ビジネスのデジタル化と効率化を促進する重要な役割を担っています。

例: Salesforce, Microsoft Office 365, Google Workspace。

データベースとしてのサービス (DBaaS) の営業

DBaaSの営業は、インターネットを通じて提供されるデータベース管理サービスの販売を行います。たとえば、Amazon RDS(Relational Database Service)の営業担当者は、企業にクラウドベースのデータベースソリューションを提案します。このサービスを利用することで、企業は自分たちで物理的なデータベースサーバーを設置・管理する必要がなくなり、データベースのセットアップ、運用、スケーリングを簡単に行えます。DBaaSは、データのバックアップ、セキュリティ、アクセス管理などを自動で行うため、企業はこれらの技術的な側面を心配することなくビジネスに集中できます。営業担当者は、DBaaSの利便性、コスト削減、効率性を強調し、企業のデータ管理と分析能力の向上に貢献する方法を提案します。DBaaSの営業は、企業のデータ管理を簡素化し、効率化を促進する重要な役割を果たしています。

例: Amazon RDS, Google Cloud SQL。

ディザスタリカバリーとしてのサービス (DRaaS) の営業

DRaaSの営業は、企業のデータとシステムを災害や障害から保護するためのサービスを提供する仕事です。たとえば、VMware Site Recovery Managerの営業担当者が、企業にそのサービスを提案する場合があります。このサービスを使えば、万が一の災害時にも、企業の重要なデータやアプリケーションが安全にバックアップされ、迅速に復旧できます。営業担当者は、DRaaSがどのようにして企業のデータをクラウド上で安全に保ち、システム障害が発生した場合でもビジネスの継続性を保証するかを説明します。このサービスにより、企業はデータ損失のリスクを大幅に減らし、ダウンタイムを最小限に抑えることができます。DRaaSの営業は、企業が災害リスクに対処し、ビジネスの安定性と信頼性を高める重要な役割を果たしています。

まとめ

本記事では、クラウドサービスの営業について解説しました。クラウドの世界は、多様で革新的なキャリア機会を提供しています。

インフラストラクチャー(IaaS)、プラットフォーム(PaaS)、ソフトウェア(SaaS)、データベース(DBaaS)、ディザスタリカバリー(DRaaS)といったサービスは、それぞれ異なるニーズと技術的な側面を持ち、企業に重要な価値をもたらします。

IaaSの営業は、企業に必要な物理的なインフラストラクチャを提供し、PaaSではアプリケーション開発と運用を支援します。SaaSはソフトウェアアプリケーションのアクセスを容易にし、DBaaSはデータ管理の効率化を促進します。また、DRaaSはデータの安全性とビジネス継続性を確保します。

就活生の皆さん、これらのサービスは今日のビジネスにおいて不可欠であり、クラウド営業の役割はますます重要になっています。テクノロジーに情熱を持ち、顧客のニーズを理解し、解決策を提供する能力があれば、クラウドサービスの営業は非常にやりがいのあるキャリアパスとなり得ます。デジタルトランスフォーメーションの時代において、これらの分野での経験はあなたのキャリアにおいて大きなアドバンテージとなるでしょう。

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